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記憶の風景-6(完)

穏やかな笑顔は川の流れと、火葬場と共に?

現地ガイドが、突然「皆さん今日はラッキーです〜」と手をたたいてバスの外を指さす。
車の荷台に、喪服の人を乗せて走る隊列、それは葬式であった。
自分の苦しみや厄など、全ての悪いものを、火葬場で一緒に焼いて貰えるから
タイではお葬式に出会うと、良い日とされるのだと教えてくれた。
その車の一団は、村の煌めくほど立派な建物へ向かっているのであった。
今日は、特に上機嫌なガイドの声に聞こえる!
「あれは火葬場です〜。どの村にもお坊さんと寺があるデス〜」との説明だが?
その訳は後で理解することが出来るのであった。
アユタヤ観光で、一番大きな建物の前を通りかかると、
そこの刑務所に、私の甥子が入っていたとガイドが説明を始める。
田舎の、両親も自慢の真面目な優しい子だったが、大学生の頃
アルバイトで借りて乗ったバイクから、麻薬が発見され逮捕されたとの話であった。
車検もない国なので、どこで誰が乗ったのか解らないはずだが・・・?
きっとアバウトな取り調べでの結果だと思う。 しかし、彼は麻薬の罪で重刑に服した。
刑期を終え出所したが、仲間から腕に強制的に入れ墨をされて帰って来たのであった。
とても可哀想で、親戚縁者みんなが凄くショックを受けたと話してくれた。
日本では若者たちがファッションで刺青を入れているが、それはタイでは
犯罪の前科者を意味する。この国ではまったく理解できないだろうと思った。
タイの国では、男子は必ず仏門に入る事と、軍隊の徴兵制に従う義務があり、
仏教の教えで善悪を習い、責任と国を守ことを、軍隊で訓練すると言うのである。
「でも、出家するって大変な事でしょ〜」と聞いてみると、
「仕事の都合もあるから、二年や三ヶ月、短いので一週間のコースもあるデス〜」
何だかビジネス的で、懐疑的な仏門システムだなと思った。
「老後は男女とも、お坊さんと尼さんになり、出家する人が多いです」
・・・・タイのお年寄りの老後は、さぞ大変だろうと案じていると、
「タイには老人ホームはありませんデス〜」
「子供達に迷惑が掛かるからと出家し、村のお寺に入りますデス〜」

エメラルド寺院


「そこで、托鉢をして生活をし、火葬場付のお寺で余生を過ごすデス〜」
だから、日本のように晩年の心配は無いと言いたいのだと思った。
お寺の建築へ、協力しなかった老人は出家ができないので、
村人が建てるお寺には、多額のお金が集まるのだと、説明してくれた。
それで、村には住宅よりも立派な、お寺と火葬場が、あるのかと納得できた。
驚いたことは、七日後に遺骨を細かく砕き、それをチャオプラヤ川へ
全て流す風習が有ることだ。
そうする事で、亡骸が身軽になり、あの世へ早く行くことが出来るとのこと。
そのため、タイ国には、お墓というのが存在しないらしい。
川の流れと共に消えて行くのだ! とてもシンプルな人生の考え方だと思った。
そして、不思議とこの国が豊かに思えて来るのだった。
ほとんどの国民の生活は貧しいタイ国だが、
子供とお年寄りを大切にする優しさに満ち溢れていた。
ガイドの甥の青年も、今は苦労して生きているだろうが、
こんな優しい国だから、きっと老後は村のお寺に住み、
穏やかな笑顔で人生の流れを受け入れ、
そして自分自身のために、チャオプラヤ川に合掌していることだろう。
 なんと羨むべき人生の流れだ!・・・ コープン カップ(タイ語で感謝)

寺院


文様

| タイ旅行記 | 21:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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記憶の風景-5

タイのガイドはメイドを雇う、セレブな生活?

街のいたる所で、香ばしい串焼きやフルーツ類を屋台で販売している。
通行人たちは時間帯に関係なく、車の行き交う道端で別に何も気にせず、
麺をすすり食事を楽しんでいる。
ガイドの話によると、タイの人は一日に何回も食事をするのだそうだ。
タイ人の胃袋は、とても小さいので何回かに分けて食べるというのだ。
すぐに、ビニール袋に色々な食材などを入れて路上で食べ歩いている
人たちと街の光景を思い浮かべることができた。
ガイドは「少しずつ食べるおやつみたいな物デス〜」と説明する。

ガイドの子供さんは朝食どうしているの?と尋ねてみた
「私の子は住み込みのメイドがみんな面倒をみますデス」
「生まれてからず〜とメイドが世話をしています〜」
「エ〜ッ!」車中に全員の驚きの声が響き渡った。
でも、すかさずガイドが言う「これ普通デス」
「バンコクでは仕事をする人たちは、メイドがいないと働けないデス〜」
タイのバブル崩壊で今は一人だけだが、以前はメイドを三人も雇っていたのだ。
子育て全てを頼むのだから、学校への参観も行くことがないのだと話した。
もちろん家事もメイドが仕事としてやってくれるのだ!
でも、これって私たちに取っては、優雅なセレブの生活と同じであると思う。

熱心なガイドぶりに、タイの女性は家事もしながら、共働きで稼ぐものだと
感心していたのだが・・・。ガイドの生活振りにはほんとに驚かされた。
価値観は同じだと決めつけて考えるから、勘違いするのだと思い知らされた。
乗客は口々に「我が家は子供の送迎や掃除は私がメイド役として一人でやっています」
「タイからメイドを輸出してくれない?」とか
羨ましい彼女の状況に愚痴も飛び出すのであった。

やれやれ、タイの微笑みはセレブの余裕の笑顔かも?・・・・
全てが、戸惑うばかりの微笑みの国である。
屋台

ガイド

| タイ旅行記 | 14:13 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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記憶の風景-4

笑顔も引き攣る・・・交通ルール。

価値観と言うのは、どこの国へ行っても違いがあり戸惑うものである。
車検無し! 免許証切り替えも無い、万年ドライバーのタイ国は、
名物の交通混雑が今も健在で、凄まじいものがあった。

タイで交通ルールを守ると、車の流れが悪くなるので
ドライバーが、アバウトに車を運転している。
だから、スムーズに車が流れているのだと、ガイドから説明をうけた。
それで、もしも交通違反で捕まったとしても、ゴメン!ゴメン!と言って
許してもらえると言うのだが、信じられなかった。
まさか!と思ったが許してもらうには百バーツ(約三百円)も
あれば警察官と簡単に片が付くと言うのだ。
ガイド曰く、「これは賄賂ではありませんタイでは普通の事です。」
でも!・・・「どう考えてもこれは収賄罪でしょう」と思った。

ローズガーデン観光の帰り道では突然ガイドが信じがたい事を言い出す、
「バスは混雑を避けるため道路を逆走していますデス〜」
「帰り道はこれが一番早いデス〜」
気が付くと、一車線を他の車も逆走し後を付いてくるのである。

「アキサミヨ〜! 」対向車も平気な顔ですれ違うのには驚きであった。
タイでは、交通ルールは守るためではなく上手く運用するためにあるのか?
人命よりも車が優先のタイの国、でも交通ルールは自分の為?
・・・「それともだれの為にあるの?」
だれに聞いても笑顔で答えてくれません・・・ 。 たぶん?

ツクツク


タクシー

| タイ旅行記 | 16:05 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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記憶の風景-3

微笑みの国タイの驚愕!

アユタヤ遺跡観光でのタイ女性ガイド、車中での話である。
「皆さま〜、タイは整形手術が世界一上手い国です〜。
この間も日本の女優が、三日間で巨乳オッパイの整形をして、帰りましたデス〜」
上手い安いで、ほんとに人気だと自慢する。
熱心な話に関心していると、後々あらぬ方向へ話が展開していくのであった。
彼女いわく、「皆さま〜、タイの女性は旦那が浮気をすると、
酒をたらふく飲ませ、眠った隙に男の一物を、包丁や鋏でチョンギリそれを、
切り刻んでトイレに流すか、飼っているアヒルに食べさせてしまうデス〜」
ある日、奥さんに大切な物を切られて救急車で運ばれた旦那が、
他の男の冷凍保存された物をつかい、整形手術で元に戻したと言う話がある。
それは新聞に掲載されタイ国の話題となった。
その後も新聞では連載記事となり、夫婦の経過を報道して
多くの国民の関心を集めたという。
仲直りした後、夫婦には無事に子供も誕生したとの結末であるが、
結局は整形名医の売名行為の新聞ネタとなってしまったと言うのである。
恐るべし!タイの整形技術とゴシップ新聞だ。 
しかし、冷凍保存の男物はニューハーフの一物かどうか、知るすべがない・・・。
その後、タイの女性たちは彼氏の素行が怪しいと思うと、ベットの上に
鋏や包丁を置くようになったと言う実話である。
いまも、妻や彼女がアヒルを飼い始めると、タイの男性は冷や汗もので
いそいそと早めのご帰宅となると言う。その効果は絶大であるのだ。
バスの車中は私たちを含め三組の夫婦のみ。
爆笑のあとは引きつった旦那たちの苦笑・・・あるご婦人は笑顔で、
「帰国したら百均ショップで、鋏と包丁の道具を揃えよ〜と」
「アヒルの鳴き声のテープも流そうかね〜」フフフ・・・もう勘弁して・・・
「でも皆さま〜タイ国は、整形手術の名医がいるので安心です」?
微笑みの国タイは、ガイドも笑顔で脅すのであった。

アユタヤ2

アユタヤ


アユタヤ3

| タイ旅行記 | 13:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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記憶の風景-2

ニューハーフ

仏教国なんちゃっての真相は・・・。

街を歩いている人に長身のスラッとした美人が多いので、
タイの女性はみんな細身の体型ですか?と現地ガイドに尋ねてみた。
「違います、背が低いのがタイ女性の体型です〜。」
「モデル風なスレンダー美女は間違いなく男性、ニューハーフです〜。」
といっても、偽装ブランドのように男女を見分けることは困難である。
ガイドの「観光には、絶対に外せないですよ〜」の声に触発されて、
ワンドリンク付のショーをオプションで申し込むことにした。
夕刻、歩いて行ける距離の会場へ、何故だかマイクロバスでの出陣となった。
そこは、煌びやかな館のイメージとは程遠い、
地方の薄汚れた映画館のような期待はずれのホールであった。
最前列の古びた赤いシートの指定席へ意気消沈して座った。
幕が開くと、煌びやかな衣装に身を包んだニューハーフのダンサーが、
テンポの良い曲に合わせ軽快に登場。
長い足と腰をくねらせながら、溢れる笑みとウインクのビーム光線を
ステージ上から発射してくるのだ。
会場中が響動めき、一瞬にして感嘆のため息に包まれた。 フォ〜!
ビデオカメラを向けると、私を見て!と競い合うように笑顔を向けてくる。
これが噂のニューハーフショーかと呆気にとられた。
妖艶さを振りまき、美女たちが座席の側まで降りてくる、綺麗!凄い!の声。
ビデオカメラに映し出されたアップの画像には美女の顔。
すかさず本物を確認した。エ〜ッこれが男性? ついにご対面だ。
女性よりも美しい・・・失礼。 失言だがホ・ン・トに・・・綺麗。
私たちは薄汚い会場のことも忘れ、息つく暇もない美女たちの演技と、
歌のステージをフィナーレまで熱狂的にエンジョイした。
もしかして、これは狐に馬鹿されてるの?しかし、シッポは誰にも見あたらない。
興奮が冷めやらぬままマイクロバスへ乗り込むと、車中の仲間は
あまりの美しさに、言葉で表現できないと、ショーの感動に会話が弾んでいる。
人間の中身は、その人自身の心が決めるもの。美しいハートで魅了する、
なんちゃって女性。ニューハーフの心意気は本物の女性であると確信した。
頭の中を、ショーで聴いたウェルカムタイランドの曲が繰り返し流れている。
夢見心地のホテルの部屋でシンハービールを飲みながら、仏教国の美しさに
合掌する・・・・。バンコクの夜であった。
マンボ劇場

| タイ旅行記 | 18:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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記憶の風景-1

来年へ向けてカウントダウンが始まると
過ぎ去る時の速さとともに忘れ去られていく記憶の風景が
懐かしく蘇ってきます。
初めて旅の記憶を綴ることができたタイ国の思い出です。
リーフレットにして制作発表したものですが
ブログにアップしました。


タイの表紙


笑顔も流れて、どこどこ行くのタイの国!

タイの水上マーケット、手漕ぎボートの婆さんは凄い!
商品満載の舟や観光船で混雑した水路でボートを巧みに操っている。
しかし、その小舟に乗ると、まるで拉致されているようで不安がよぎった。
でも、乗ってからではもう手遅れであった。
岸の売り子はボートを掴み「これ安い!」「いくらで買う?」と離してくれない。
やっと開放されてホッとすると、今度は婆さんが他の店へボートを着けて
帽子を買えと言うのだ。「おまえらグルなのか!」
ちょっとでも品物に指をさすと、巧みにボートを店へ近づける始末。
売り子と目線でも合おうものなら、「安いよ〜」の合唱と連呼がうるさいのだ。
ボートですれ違う観光客には笑顔がなく、疲れ果てた姿が痛々しく見える。
中古車のエンジンを船外に付けた、けたたましい排気音の舟と一緒に
水路を入り乱れ流れて行くと、唖然とする光景が目に飛び込んできた。
何でもありの国ではあるが、さすがに想定外であった。
水上の店にルイヴィトンの品々が陳列されているのだから・・・ここは免税売店?
見せ物のイベントじゃあるまいし、ブランドバックの流れ物? ここはセーヌ川?
なんちゃってブランドはどこへ行っても付いてくる物なのか・・。ハァハ・・。
さらに、こちらがちょっとでも油断をし気を抜くと、婆さんは岸の売り子の方へ
ゆっくりとボートを近づけていくのだ。それは感心するほど上手い。
こちらが「買わないよ〜!」と言っているのに、お構い無しでボートを操るのだ。
水上マーケット強制的な四十分間、買い物コース? お疲れさまの終点間近に、
婆さんが漕いでいたオールで後ろからつつき「チップ」の声が聞こえてくる。
一瞬ひきつる。・・・どうする・・・? ド・ウ・ス・ル?
でも、ここは微笑みの国タイ。
振り返らず笑顔でごまかし、さっさと下船(脱走)するのであった。


婆さん

| タイ旅行記 | 20:10 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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